2011年05月16日

放射線安全派の理論の矛盾点 その3(山下俊一氏編)

ここで述べている様に山下氏は『今でも、100ミリシーベルトの積算線量で、リスクがあるとは思っていません』であって、1年間に100mSVが安全と断定しなくなったことに注意してください。
一方国で20mSV以下といっているのは年間放射線量。この人もこの2つをごっちゃにしてる模様。

一方で『10マイクロシーベルト時なら布団を干してもだいじょうぶです。お子さんを砂場で遊ばせてください』といっていますが、これは年間88mSV

会場でこの矛盾点に誰も触れていないのが恐ろしい。

山下氏の累積100mSVを50年間で割れば 2mSV/年になり、世界基準にしてもほとんど健康の影響を心配しなくてよい放射線量と言えます。

さらに、この映像の中では、大気による被曝が15%、内部被曝が85%と算出されたというデータが出てきます。

これを考えると、10μSV/hr 浴びてしまうような場所では、内部被爆を合算すると、年間600mSVの被曝量となり、とても安全な数値とはいえなくなってしまうことに言及せず、質問で終わってしまっています。

内部被爆と外部被曝の合算で年間100mSVに抑えるためには、大気中の放射線量は1.7μSV/hr程度に抑えなくてはいけないことになります。

国の言う年間20mSVも、0.4μSV/hr程度になるわけです。

また、この方『原発事故の影響だとはっきりと証明できているのは、ヨウ素による子どもの甲状腺ガンだけです。ほかの病気の原発事故との因果関係は、証明されていないのです。』何ていってますが、実際10~100mSVの被曝後死亡した1万人近い住人のうち放射線による死亡は数千人だという資料もあり、この人が知らないだけです。
In Focus: IAEA and Chernobyl

この資料を見ると、この資料によれば、癌死者3940人となっているが、マスコミは自然発生癌死者の5000人を引いた数字だとは思わずに、癌が放射線で少なくなったと勘違いして、癌発生率が2倍近くになったのに、予想より癌発生が少なくなったと報道したそうです。たぶんこのあたりの勘違い情報のまま参考にしてるのかもしれません。
第102 回原子力安全問題ゼミ 2006.4.14 チェルノブイリ20 年:事故の経過、汚染、被曝、影響 今中哲二(京都大学原子炉実験所)

以上を踏まえると、いずれの放射線安全派の皆さんも、何かしら、大事な点を無視しているように見えてなりませんよね。



blackwingcat at 07:40コメント(1)トラックバック(0) 
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コメント一覧

1. Posted by おやじ猫ゼク   2011年05月18日 19:27
おひさです。
それ以前にいまさら
メルトダウンとか
沸騰水型原発が
水素爆発おこした時点で
素人でも推測できそうだが
どこまでご気楽なんだろうか、
と感じてしまうです。

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