2011年05月13日

放射線安全派の理論の矛盾点 その2(野島尚武氏編)

以下は 野島尚武 博士とのやり取り。これを読むと、彼がなぜ100〜200mSV/hが体にいいと主張するに至ったか、なにを間違ってるかが良く分かりました。
ほぼ、原文に近いやり取りです。説明文を最後に付けてあるので、何のことかさっぱり分からない人は最後のまとめをお読み下さい。

黒翼猫: 放射線量の単位は単位体積当たりの強さ。マウスと1500倍の体積差があり人の総線量は1500倍になる。表面積はガンマ線では生体を完全に貫通するため考慮するのは無意味。仮に健康にいいとしても1mSV/h程度になり、今までの発言は全て即刻訂正すべきで、この理論に基づいてるなら、数百mSV/hが安全ではなくせめて1mSv/h程度なら免疫が高まる可能性があるというべきで致命的な誤り。もしほかに100mSV/hでと言うソースがあるのならあげてください
野島尚武: マウスで表面積を考えている。マウスで1mSV/hで無害だから、ヒトでは100-300mSV/hは問題無いと計算した。稲博士もそう計算して、健康にいいと主張した。実際の広島、長崎の原爆では相当な被ばく量で1週間で1SV/weekくらいだったでしょう。という訳で、マウスでの実験結果で、ヒトの安全基準の見直しは必至である。マウスでどんな成績を基本に貴君はものを言っている?
野島尚武: 稲博士の文献は下記にある。マウスで1mSv/hで健康にいいと報告である。
http://criepi.denken.or.jp/jp/kenkikaku/report/leaflet/G03003.pdf
黒翼猫: ガンマ線は生体を貫通するので仮に表面積単位でも皮膚単位体積当りの被曝量は人とマウスで同じ。それでも正しいというのならば表面積で考えたのはなぜですか?学者は人の理論を鵜呑みにせず自分で計算すべき、計算すると6mSV/hで100mSV/h には遠く及ばない。先生の理論そのまま通したら広島・長崎の16倍もの放射線量が健康にいいという事になってしまいますよ?この論文は 1mSV/hの事前放射で、その後の高線量への防御応答が向上したという報告書ですが、これ自体は否定しません。それを表面積で100倍するのは明らかに間違っています。SV/h の単位は J/kg・hrですよ?
野島尚武: 「ガンマ線は生体を貫通するので仮に表面積単位でも皮膚単位体積当りの被曝量は人とマウスで同じ」ということは貴君は医学実験を全く理解してない。ガンマ線は貫通するので、内服する実験で採用する体重比より表面積がその影響には妥当。だから、1X100-300。
黒翼猫: ただ、低線量照射による免疫力の高応答も通常の状態ではないという前提ではなくいい状態だと断言してしまっているのが問題。更に実験では照射スパンや、免疫向上の持続時間について記載がなく不完全な実験であることを付け加えておく。表面積で考えるケースは紫外線やβ線など、光線が表層的な影響力があるものでないとおかしいがそれでも影響度は表面積倍するのではなく。体積比/表面積比 で数倍〜十数倍程度。更にはこの実験で用いられているガンマ線の場合単に貫通するのではなく、通過した細胞がすべて電離作用を受ける(ガンマ線は電離作用自体は小さいので結合範囲は狭いが全体で影響を受ける)ので表面積は殆ど関係なく2重の計算間違いです
野島尚武: それでは稲博士はどういう放射線の当て方をしたのだろうか?私は放射線発生器が1mSV/hを出す機器でマウスの頭上空間に焦点させた実験と考えた。そうでなければビデオのように、人には200mSV/hは健康にいいと言えなくなる。
黒翼猫:  仮に放射線の影響力が表面積に反比例するのであれば ラットは 100mSV以上の放射線を短時間に受けると99%即死するということになる
野島尚武: 瞬間的な放射線では非常に危険であるのは分っているが、今回は低線量の長時間(1時間)の1mSV/hでの影響がどうなっているかの疑問で、稲博士の実験を参考に、長崎での被ばく状況からいって、200mSV/hは全く問題ないと考えた。
黒翼猫: 実験が点発生源で根拠にしているのなら今汚染で主に大地等から強く放射される平面的発生源(実際は空間線量)で適用しちゃまずいですよね?さっきの週1SVってのを1時間に直すと原爆ですら6mSV/hですから、1mSV/hが正しいんじゃないですか?
野島尚武: もう一回、稲博士の論文を見てみると、1mSV/hをマウスに3週間照射している。積算すると、3X7X24mSV/hで問題ないとなっている。504mSV/hという計算からヒトでも積算された200mSV/hは問題ないとしたのだろう。どうでしょう。
黒翼猫: その実験結果から3週間で200mSV浴びても人は問題ないとするなら合理的ですが、504時間分1時間で浴びる504mSV/hにすると非常にまずいんじゃないでしょうか?
野島尚武: 私がこのツイッターで一貫して住民避難の基準である安全基準値の積算された10ー50ミリシーベルトを使う是非の問題点を追求している。風評被害も月あるいは年当たりと積算することは貴君も知っているでしょう。放射線医学者が明白にヒトに無害である判断を行政に言う。
黒翼猫: 年200mSVというのも私は支持しかねますが、 少なくとも 200mSV/h (一時間で200mSV)が体にいい と言うのはやめた方がいいと思います
野島尚武: 現実には、1ミリシーベルトで逃げまわっている。もう、茶番劇はやめるべきである。住民避難で無意味な殺傷と無駄な税金が使われる。科学は正義だから、必ず今の不正があばかれる。昔、大戦前に米国と戦って勝つ筈がないと多くの人が思ってた。最初勝ったら、黙って戦争。
黒翼猫: 私は博士の計算ミスだと思って指摘したのですが1mSV/hが安全だというデータを元にそれが過剰反応で正義の為に200mSV/hが安全だと誇張表現したということですか?
野島尚武: 今の医学でしっかり追試すると、200ミリシーベルトが全く問題ないし、積算する安全基準値は全く使いものでないと考えている。計算違いは解釈から出たミスで、稲はかせの結果は非常に大事で、特に政府の基準の設定に大きな間違いを指摘することに変更はない。
黒翼猫: 稲博士は100(mSv/年)で問題ないと言っているが、あなたは1時間で200mSVでも問題ないと言っている。1万倍も単位時間あたりの線量が違う
野島尚武: 恐らく、1時間に200ミリシーベルトも健康にいいのだろうと思う。秒単位では非常に危険だが、分単位で骨髄機能に影響があるとは思っている。1時間の予備実験も稲博士はやっていると思うがどうだろう。私ならやっている。
黒翼猫: 稲博士の主張を大切にするなら 100mSV/hで健康になると言わずに 100mSV/年というべきで、Twitter で主張してきた単位の間違いを訂正すべきだと言うのが要で、実験無しで推測で言うべきではないと思う。本当に健康にいいのならば1ヶ月200mSV/hの研究室で生活して実証?でも、さっき長崎・広島の放射線料が1週間で1SVだった(6mSV/h)と言ってたのに、それをはるかに超える線量なのがまずいと思うんですが。後から被爆して亡くなった方がいることを考えると、それより少なめの 1mSV/hじゃないんですか?
野島尚武: 誰も長崎で放射線量を測ってない。放射能の雨が降ったのだから、測ったら場所によっては1時間に1シーベルトはあり得る。それでも生き残った方がいた。検証することになる。そこで科学は正義だと分かると私は思っている。今は風評被害を理解した人から止める行動が大事。貴君との温度差は一般人との差と同じに思えたが、具体的な結果があるのだし、いままでの貴君の誤解は実績を見てなかったことに起因し、積算された放射線量が意味あると信じていたことと関係がある。これが普通に風評被害が余り抵抗もなく大きく成長した原因なのかな!
黒翼猫: 1SV/hでも生き残った人がいるというのと、健康になるというのは天と地ほどの差がある。 検証なしで稲博士の1万倍もの放射線で健康なると言うのは良くないと思います。1mSV/hは結果があるので全否定していません。そこから実証なしに200mSV/hが体にいいという理論に飛躍している点の問題を言ってるだけです
野島尚武: 問題のすり替えはいけない。実際に被ばく後に生きている方で長寿者が多いのも事実。健康であったかは調査する必要がある。さて、積算する愚行を普通の科学者が普通に容認していることが問題である。安全基準値が全く機能しない意味のない値だという現実で風評被害が出た。
黒翼猫: 被曝しても長寿者が多いのであってだから長寿なのではない。積算が間違ってるのなら年10mSVと50mSVの47年間の低線量被曝で発癌死が4倍になった事例を証明すべき
野島尚武: 200mSV/hが体にいいという検証はもう誰か実行していると思う。飛躍ではなく、普通の科学的な判断だと思う。稲博士も200ミリシーベルトは健康にいいと断言した。瞬間的な破壊力も、薬物で言えば点滴と経口投与との差と同じで、1時間の長時間に分散で害がない。
黒翼猫: 稲博士は100mSV/年といってるだけで、200mSV/hとは1万倍も差がある。医者や科学者が1万倍もの違いを「思う」だけで安全を宣言するのは大問題。それに数百mSVの短時間被曝のDNAの修復には数時間かかり1時間で分散とはとても思えない
野島尚武: 私は栄養療法でガンは簡単に治している。そこでの結論は医学は「DNA損傷を受けてDNA修復した細胞が完全に回復できずに、・・」とガン発生の普通の説明はするが、治せない。何も放射線を積算する根拠ではない。余談だがガン細胞を殺す機構が壊れてガンの発生が重要。
黒翼猫: 完全に修復できなかったDNAを持った細胞は一見普通の生命活動し癌細胞を殺す機構が働かない。こういった細胞が沢山潜在的に存在し蓄積すると、発生時に癌細胞を殺すメカニズムが追い付かずに癌が発生すると説明できる
野島尚武: 実際に積算する程度を決める動物実験をする必要がある。今の安全基準値では国民は不幸である。今は放射線医学者が本当の積算放射線量の意義を検証し、すみやかに安全基準値を二桁近く引き上げる緊急提案が本当の方向だと肝に命じる必要がある。些細なことは無視していい。
黒翼猫: 人間で差異がでてるで十分なのでは?実証もなしに、思うだけで稲教授の15000倍もの放射線を安全だといい、しかも稲教授の実験を引き合いにだすのは迷惑がかかると思います。少なくとも、直接確認すべきでは?
野島尚武: 何をごちゃごちゃ言っている。風評被害は安全基準値の設定が異常に低くあって、国民もメディアも健康被害が簡単に起こると勘違いしている。大事なことだけを議論すればいい。貴君は意味のない安全基準値で風評被害を継続したの!貴君の説明したガンの発症メカニズムはテイヨク今の医学がガンを治せない弁解をしている。治せない医学では微量元素補充で治せる療法の説明ができない。正しいことは科学が後世に証明するから、楽しみにしている。
黒翼猫: 理論に一貫性がなく、危険の証明の必要性を主張するのに安全証明は実験なし、それで稲教授の一万倍の放射線を安全と主張?患者が増えても癌を確実に治せる自信があると主張すれば殺到するでしょうが人命軽視であまりにも非道すぎます
野島尚武: 貴君が守ろうとするのはプライド?国民の安全を守る仕事じゃないの?些細なことに頓着せず、当面無意味な安全基準値について建設的な意見を集約して行動しなければならない。見えぬ放射線を、見れぬ政府が意味ない安全基準値で住民避難を強いる馬鹿騒ぎを誰かが止めねば!



というわけでまとめ。

1. 長崎の例を挙げてそれより放射線が少ないから安全としたが、彼の言う数値を単位時間当たりに直して計算すると、彼の安全といってる数値の方が長崎・広島の数字より大きくなってしまいますがそれについては言及できません。
2. BqとSvを取り違えています。稲博士の実験で使った放射線の絶対量が一定だと思い込んでいるため、マウスの1500倍の線量で人間が健康でいられるという間違った理論に帰着しています。
3. 参照した論文では1mSV/h〜3mSV/hの間なら 免疫抗体の機能が向上したという結論になっています。(実際は線量に比例して、上皮癌の率は増えているのを無視しているという問題点があります)3週間分の線量を累積して、1時間で浴びても問題ないというむちゃくちゃな理論展開をしています。
4. 瞬間的な放射線被曝以外は全部安全だという理論に基づいているためです。DNAの修復時間が全く考慮されていません。彼の理論では、200mSV/hを1日中浴び続けても健康でいられるということになります。
5. 全ての理論が、「恐らく実験したに違いない」「私なら実験していた」という推測であり、実験データーが全く無いことが判明しました。

彼は、100mSVの放射線が体にいいといっている一人に過ぎません。
これでも、放射線が体にいいというのを信じるのですか?


blackwingcat at 01:53コメント(1)トラックバック(0) 
時事ニュース 

トラックバックURL

コメント一覧

1. Posted by heisei230416   2011年05月13日 17:07
5 いつも貴重なレポートありがとうございます。

野島尚武 博士の学説は、かなり無理があります。

マウスの実験で得られたデータをもとにしているそうですが、論理の飛躍が大きすぎます。

いくら我々が知らないとはいえ、この程度のものには騙されません。

今後とも、安全派の間違ったプロパガンダを論破して下さい。

ご活躍期待しております。頑張ってください。

コメントする

名前
URL
 
  絵文字
 
 
Arcana Collection
記事検索