2011年04月30日

放射線安全派の理論の矛盾点 その1(稲 恭宏氏編)

医学博士・野島尚武氏の話を聞いて、稲博士の放射能安全説の矛盾点を見つけたのでひとまず報告。

低線量率放射線による生体防御・免疫機構活性化(PDF)
低線量率放射線による生体防御・免疫機構活性化--細胞集団および細胞表面機能分子・活性化分子の解析(HTML)

野島博士の紹介してくれた論文がこちら。

そこで、詳しく調べてみました。


マウスにおける低線量率長期照射の発がん抑制効果 -メチルコラントレン誘発皮下がん-
恐らくこちらが詳しい実験内容。

難しいことは省略して、注目して欲しいのがこの実験結果。

ms
放射線を非照射のグループに比べて、メチルコラントレン誘発皮下癌の発生(繊維肉腫など)が減ったことを発癌抑制効果としてあげています。
1.2mGy/ 時 照射し続けたグループは非照射のグループよりも、効率よく、皮下がんの抑制に働いてるのは事実のようです。少し出力を上げた3.5mGY/時では、グラフ を見ると効率が落ちているので、2mGy/時が皮下がんの抑制という点では、一番マウスに健康的に働く放射線量なのかもしれません。

それに対して、扁平上皮がんの発生率が、線量が増えると増加しています。
当然扁平上皮は傷ついたときに細胞分裂するくらいで殆ど増えることがない細胞なのでこれが癌化するということは、傷つき、間違って修復されたDNAが放射線量に比例して潜在的に存在するという重要なポイントです。


低線量を浴びていれば、常に、DNAの修復をしなくてはならず、癌細胞も発生しやすいので、修復、免疫力を常に高めておかなくてはなりません。

これが低線量時の免疫機構活性化の正体です。

放射線を浴びると、必ずDNAが2本鎖切断を起こし、一定の確率で修復失敗したものが生成されます。

果たして、一時的な修復を早くするために、放射能を浴びるのと、浴びることによって、修復失敗するDNAが発生するの、どっちが健康になれるでしょうか?

DNAの修復ミスは将来の細胞分裂のどこで発言するか分からないもので、蓄積します。だから、少しでも浴びないほうがいいわけです。これは、ちょっと考えてみれば分かる問題ですね。

とはいっても、100mSV/h浴びても健康になれるといってる野島博士の理論に比べれば、3mGy/hを超えると、効果が低下することも証明してるわけで、意義のない実験ではありませんでした。



blackwingcat at 18:06コメント(0)トラックバック(0) 
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