2011年03月27日
放射線問題。避難すべき基準値を計算してみました
なんだか、今頃になって、原子力に詳しいはずの、菅首相が、『臨界』が何なのか知らなかったり、20〜30kmの避難は専門家の意見を聞いて判断したとか言ってるんですがどういうことなのかと、もうあきれるばかりです。
首相こもりがち 原発対応専念、周囲から不満 :日本経済新聞
原子力に詳しいのに高校で習う量子物理学の基本を知らないとか訳が分からないんですが。
首相こもりがち 原発対応専念、周囲から不満 :日本経済新聞
東工大出身で「原子力には詳しい」と自負していた首相は原子力に詳しい学者3人を内閣官房参与に次々と起用。 複数の首相周辺は「情報提供の遅さ、連携ミスなどで東京電力や原子力安全委などへの不信感を募らせている」と、登用の背景を説明する。 「役所や東電とは違うセカンドオピニオンがほしい」。 首相はこう息巻くが、面会した有識者は「臨界って何だ」と質問されたと明かす。 首相に近い民主党議員ですら「トップに必要なのは判断をすることで、知識を吸収することではない」と懸念する。 |
さて、首相が専門家に判断をあおって判断したという20〜30km圏内の屋内退避ですが、根拠を調べてみました。
ICRP(国際放射線防護委員会)では明確に基準が制定されています。
屋内退避 10mSV(2日間)、避難 50mSV(7日間)
分かりやすい単位に直すと・・・
屋内退避 208μSV/h、避難 297μSV/h
意外と大きい値ですね。
実は、2007年勧告による一般公衆の線量制限値というのがあります。
屋内退避:2日間で5〜50mSV(100μ〜1mSV/h)
避難:1週間で50〜500mSV(300μ〜3mSV/h)
移住:1年間で100mSV〜1SV
30km地点で150μSV/h前後の値が出ているそうなので、この基準と比べると、屋内退避が35kでは少し足りず、40km以上までは屋内退避にすべきである・・・ということになります。21km地点の屋外で330μSV/hが測定されているそうなので、避難の値も20kmでは足りず、25km圏が妥当ということになりますね。
国際放射線防護委員会(ICRP)2007年勧告(Pub.103)の国内制度等への取入れについて−第二次中間報告−
そろそろ、事故から半月で20km圏では放射線総量が100mSVに達するため、避難ではなく、移住すべき閾値を超えている地区もあります。
一体どうなるのでしょうか?
The First Hundred Years of Radiation Research.pdf
ちなみに、報告では、1年間に10mSVを浴び続けると47年間で 1.8%の人が、50mSVだと、8.6%の人が癌で死亡したそうです。(線量に比例して死者が出るとすると年間3mSV以下なら影響は皆無ということになりますね)
つまり、単純計算で、20km圏内に、1カ月とどまっていた人は 15人に1人が 今後10年間でがんになって死ぬ事になってしまいます!(屋内を考慮していませんが)
まぁ、報告書は47年の累積なので、実際はもう少し少ないかもしれませんが、結構大きい数字ですね。 年間50mSVがどんな数値かというと5.7μSV/hです。
1μSV/h以上の場合は本当に健康被害があるわけですから長期的にみると、今も、1マイクロシーベルト/h以上が検出されている50km離れたいわき市や70km離れた北茨城市がぎりぎり危険区域。75km離れた高萩では、1.4μSV/h出てるので、アメリカさんの80km圏内が適切な値だと思います。
まぁ、150kmも離れていれば食品以外はあまり気にしなくてもいいんじゃないでしょうか?
ICRP(国際放射線防護委員会)では明確に基準が制定されています。
屋内退避 10mSV(2日間)、避難 50mSV(7日間)
分かりやすい単位に直すと・・・
屋内退避 208μSV/h、避難 297μSV/h
意外と大きい値ですね。
実は、2007年勧告による一般公衆の線量制限値というのがあります。
屋内退避:2日間で5〜50mSV(100μ〜1mSV/h)
避難:1週間で50〜500mSV(300μ〜3mSV/h)
移住:1年間で100mSV〜1SV
30km地点で150μSV/h前後の値が出ているそうなので、この基準と比べると、屋内退避が35kでは少し足りず、40km以上までは屋内退避にすべきである・・・ということになります。21km地点の屋外で330μSV/hが測定されているそうなので、避難の値も20kmでは足りず、25km圏が妥当ということになりますね。
国際放射線防護委員会(ICRP)2007年勧告(Pub.103)の国内制度等への取入れについて−第二次中間報告−
そろそろ、事故から半月で20km圏では放射線総量が100mSVに達するため、避難ではなく、移住すべき閾値を超えている地区もあります。
一体どうなるのでしょうか?
The First Hundred Years of Radiation Research.pdf
ちなみに、報告では、1年間に10mSVを浴び続けると47年間で 1.8%の人が、50mSVだと、8.6%の人が癌で死亡したそうです。(線量に比例して死者が出るとすると年間3mSV以下なら影響は皆無ということになりますね)
つまり、単純計算で、20km圏内に、1カ月とどまっていた人は 15人に1人が 今後10年間でがんになって死ぬ事になってしまいます!(屋内を考慮していませんが)
まぁ、報告書は47年の累積なので、実際はもう少し少ないかもしれませんが、結構大きい数字ですね。 年間50mSVがどんな数値かというと5.7μSV/hです。
1μSV/h以上の場合は本当に健康被害があるわけですから長期的にみると、今も、1マイクロシーベルト/h以上が検出されている50km離れたいわき市や70km離れた北茨城市がぎりぎり危険区域。75km離れた高萩では、1.4μSV/h出てるので、アメリカさんの80km圏内が適切な値だと思います。
まぁ、150kmも離れていれば食品以外はあまり気にしなくてもいいんじゃないでしょうか?